炎の惑星 16
自分の部屋で美智子は椅子に座り、物思いに耽けっていた。
葉一の声が聞こえる。
『宇宙船の操縦、修理も知らない客を乗せて、宇宙旅行を企てる事は間違っている。
もし、パイロットが居なくなれば、客はどうなる?』
「確かに葉一、あなたの言う通りだわ。
そして、貴方がやったのね。
春樹を殺そうとしたのね。
生と死の権利を踏みにじるものだわ」
また葉一はこんな事も言っていた。
『なぜ? 拒否権を発動されなかったのか?』
「始も知っていたの?
そして、拒否しなかったと言う事は葉一のやる事を認めたという事なの?
葉一はそう解釈したの?」
二人の弟の陰謀を推量して、気が狂いそうだった。
それでも探検船の中では昼も夜も、日常の作業が続けられた。
病室でも、横たわる春樹は顔をしかめながら手足を動かす。
一郎が流動食を与えると、苦しそうに口を動かす。
Yーα一三五の第五惑星の観測予定を終えて、探検船は母船に向った。
展望室の外は宇宙空間に替った。
浩人は観測データの整理。
和子は母船との連絡。
保夫は機器の調整。
一郎は報告書作成。
その中で美智子は歩き回っていた。
「保夫。
爆弾を仕掛けた形跡は見つかりましたか?」
「いえ、機器類にはありません。
糸のように細い線火薬でしたら見つけるのは困難です。
綿ほこりに紛れると、船内船外大掃除です」
「この船の火薬類のチェックはしましたか?」
「しました。
でも、実際どれだけ使ったかは春樹でないと判らないのです」
「一郎。
春樹の容体はどうですか?」
「良好です。
経口食に切換えつつあります。
しかし、点滴は必要ですし、廃液ドレーンも導尿カテーテルも抜けません」
「すると宇宙服はおろかタイトスーツさえ着られないのですか?」
「まだ、ベッドから起こせません。
母船に到着すれば、ベッドのまま移らせます」
「和子。
母船から迎えの船は来ますか?」
「いえ、予定通り行動せよと言って来ました」
「万一の場合には母船は時限爆弾を呑み込むつもりか?」
と、浩人。
美智子はため息をつきながら言った。
「それでは万一に備えて、全員宇宙服を来て、速やかに退去出来るよう、なるべくこの部屋で過していて下さい。
一郎。
今春樹は起きていますか?」
「もうすぐ目が覚めます」
「私は病室に行って、彼に問い質します。
貴方方は宇宙服を着てここに居て下さい」
「美智子様、貴方も宇宙服を着ておいて下さい」
と、保夫。
「そして、早く戻って来て下さい。
あんな殺人者のそばに長く居ないで」
と、和子。
「本当に爆弾を仕掛けたかどうか、まだ判らないではないですか。
そんな風に言ってはいけません」
美智子が他の隊員を見回すと、全員、無表情だった。
葉一の声が聞こえる。
『宇宙船の操縦、修理も知らない客を乗せて、宇宙旅行を企てる事は間違っている。
もし、パイロットが居なくなれば、客はどうなる?』
「確かに葉一、あなたの言う通りだわ。
そして、貴方がやったのね。
春樹を殺そうとしたのね。
生と死の権利を踏みにじるものだわ」
また葉一はこんな事も言っていた。
『なぜ? 拒否権を発動されなかったのか?』
「始も知っていたの?
そして、拒否しなかったと言う事は葉一のやる事を認めたという事なの?
葉一はそう解釈したの?」
二人の弟の陰謀を推量して、気が狂いそうだった。
それでも探検船の中では昼も夜も、日常の作業が続けられた。
病室でも、横たわる春樹は顔をしかめながら手足を動かす。
一郎が流動食を与えると、苦しそうに口を動かす。
Yーα一三五の第五惑星の観測予定を終えて、探検船は母船に向った。
展望室の外は宇宙空間に替った。
浩人は観測データの整理。
和子は母船との連絡。
保夫は機器の調整。
一郎は報告書作成。
その中で美智子は歩き回っていた。
「保夫。
爆弾を仕掛けた形跡は見つかりましたか?」
「いえ、機器類にはありません。
糸のように細い線火薬でしたら見つけるのは困難です。
綿ほこりに紛れると、船内船外大掃除です」
「この船の火薬類のチェックはしましたか?」
「しました。
でも、実際どれだけ使ったかは春樹でないと判らないのです」
「一郎。
春樹の容体はどうですか?」
「良好です。
経口食に切換えつつあります。
しかし、点滴は必要ですし、廃液ドレーンも導尿カテーテルも抜けません」
「すると宇宙服はおろかタイトスーツさえ着られないのですか?」
「まだ、ベッドから起こせません。
母船に到着すれば、ベッドのまま移らせます」
「和子。
母船から迎えの船は来ますか?」
「いえ、予定通り行動せよと言って来ました」
「万一の場合には母船は時限爆弾を呑み込むつもりか?」
と、浩人。
美智子はため息をつきながら言った。
「それでは万一に備えて、全員宇宙服を来て、速やかに退去出来るよう、なるべくこの部屋で過していて下さい。
一郎。
今春樹は起きていますか?」
「もうすぐ目が覚めます」
「私は病室に行って、彼に問い質します。
貴方方は宇宙服を着てここに居て下さい」
「美智子様、貴方も宇宙服を着ておいて下さい」
と、保夫。
「そして、早く戻って来て下さい。
あんな殺人者のそばに長く居ないで」
と、和子。
「本当に爆弾を仕掛けたかどうか、まだ判らないではないですか。
そんな風に言ってはいけません」
美智子が他の隊員を見回すと、全員、無表情だった。
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